中学生の職場体験前の心構え part 1
中学生が実施する職場体験を有意義な時間に!
中学2年生になると、多くの中学校では職場体験を実施しています。
体操服をきた生徒が、つまらなそうな顔をしてレジ打ちをしているという場面に遭遇した人もいると思います。
この職場体験。とっても良いプログラムだと思うのですが、ただ行くだけで終わってしまっていないでしょうか?
職場体験を経験して「働きて~!!」という気持ちを醸成できているのか?ということに疑問を持っていました。
職場体験で慣れない仕事をし「ツカレタ」で終わっていないでしょうか?
働くって大変だな。こんな気持ちを持つだけになってないでしょうか。
「大人になることを楽しみに」できる未来を楽しめる気持ちを持てる中学生を育てられているのでしょうか?
そんなことを、ある私立の先生と話をして、その学校から「職場体験前の心構え」を話してもらえませんか?と頼まれたことから始まったこのプログラム。
今年で4回目の実施が終わりました。
その話をFacebookですると、数人の方から、「レジュメが欲しい!」という声を頂いたので、全公開しようと思いこのブログを書きました。
多くの中学校で、実施してもらいたいという思いと、中学生を受け入れている事業所で何をさせればいいかわからない。と困っている事業所の方はこのプログラムをそのままやってもらってもいいと思います。
では、今年の内容を説明しながら公開していきましょう。
まずはプロフィール。
皆さんのお母さんと同じくらいの年代です。なんて話をし、ずっと仕事をしてきたことも伝えました。つかみは子供4人すべて男というむさくるしい家からやってきたこと。
女子中学校だったので、女の子は花があるね。息子の彼女が遊びに来ただけでも、ぱっとその場が華やいだよ。なんて話もしました。
そして、今日の2コマは私の話だけでなく、皆さんの時間になるように勧めていくとお話しし、リラックスして聞いてください。と説明。
変な事言ったらツッコミいれてね!とも。
この中学校では、夏休みの宿題で生徒に様々なお店をウォッチし、それをみて感じたことを生徒に書かせています。
これを見ると、皆さんもう何をすればいいか分かっているようですね。
なので、この理解していることをきちんと行動に移せるような時間にしていきましょう。
人には3つの幸せがあると言われています。
これは鍵山秀三郎さんというカー用品イエローハットの創業者の方がお話しされています。
皆さんは今中学二年生で「してもらう幸せ」と「できるようになる幸せ」をたくさん感じて成長してきたと思います。
でも、もう皆さんも「人に与えることができる幸せ」を感じられる年代です。働くということは、この「人に与えることができる幸せ」を実感できることではないでしょうか。
それでは、企業がどんな人を求めているのかみてみましょう。
コミュニケーション能力の高い人が求められているというのがわかります。
それでは、このコミュニケーション能力とはどういうものなのかというのを
考えていきましょう。私は次のように考えます。
これは、仕事のための12の基礎力というリクルートワークス研究所の所長大久保さんがまとめた本からの抜粋です。
反応力これが付くのが10代~20代といわれています。
この反応力がないと「何をかんがえているかわからない人に見えて、情報が集まってきません。あっ!いまへぇ~って反応してくれましたね。そういうことでもいいんです。反応してくれると、私もますます話やすくなりますね。反応力の高い中学校ですね!
そして、次に愛嬌力。これも10代~20代につく能力だと言われています。
これがないと、応援してくれる人の数が極端に少なくなるといわれています。
今回の職場体験でも皆さんの愛嬌力を存分に発揮してきてほしいです。
簡単に実践できることとして、お話しすると口角をキュッとあげるだけでも印象ってかわりますので、お話を聞くときも、キュッと口角をあげてうんうんとうなずいてください。
あぁみんなカワイイですね!!
さて、皆さん事業所にはいったら、初対面で担当者の方にご挨拶をすると思います。
その時に、何を気を付ければいいのか。色々調べるとこんな記事がありました。
世界のトップビジネスマンが初対面で行う事。
これを私なりに読み解いていきます。
まずは、相手の名前で呼びかける。「あの~すみません。」と声をかけるのと、「あの~田中さんすみません。」と声をかけるのとであれば、相手との距離感が変わります。是非担当者のお名前をまず憶えてお名前で呼びかけるということを心がけてください。
あっ!まちがっても下の名前でちゃん付けとかしないようにね。(笑)
次に、二度目に会ったかのように接する。
これはそうですね。長くあっていない親戚のおじさん!そのおじさんにあうような感じで接すればいいのではないでしょうか。
自らを発光源として、明るく照らす。これはね。皆さんできると思います。若さと元気。これをしっかり事業所にもっていってください。
そして、次!相手へのリスペクトをきちんと表現する。
これ、とっても大事です。皆さんお仕事をするときに、大人のしている仕事を見て「すごいな」って感じることがあると思うんです。そんな時は、「それ、すごいですね!」ときちんと言葉で伝えてください。実は大人も自分の仕事がルーティンワークになっていると、振り返る時間がありません。でも、皆さんに「すごいですね!」と言われると、ふと自分の仕事を振り返ることができます。これができると、大人もやりがいを思い出したりします。これ、みなさんが「与えることができる幸せ」の一つです。
嘘はつかなくていいです。でも、本当に「すごいな」と思ったことがあればぜひ、相手に伝えてください。
次、相手に自分の好意を確信してもらう。
まず、皆さんから事業所の担当の方を好きになってください。事業所も中学生への対応を任すということは、その人を信頼しているということだと思うのです。
なので、必ず「いい人」です。なので、信頼して自分から好意を持つ。それがみなさんの武器にもなるのです。
スライドでは行為となってますね。これ、間違いです。(笑)
でも、皆さんの行為も確認して確信してもらってください。
そして、次!次につなげる。です。
これは、皆さんの先輩がきちんとやってきたことです。昨年から引き続いている事業所さんは、皆さんの先輩が頑張ってくれたから今年行くことができます。
皆さんの行いが悪ければ、来年後輩たちはその事業所にはいけません。
ぜひ、先輩方の頑張りをまた次につなげてください。
最後。夢を伝播させる。ですが、今回の職場体験にはあまり必要ありません。
けれど、生きていく中で色々な方に自分の夢を語るということはとても大切です。
なぜなら、話すことで協力者が現れるからです。自分が好きな事、やりたいことを人につたえることで、情報が集まってきます。
是非、実践してみてください。
さて、ここからは皆さんでワークをしていきましょう!
まず二人一組になってください。話す側と聞く側に別れます。
そして、聞く側の方は腕組みをして怖い顔をしてください。
話す側の人は「自分の好きな事や好きなもの」についてはなしてください。
2分間スタート!!
はい。では次に同じ話でいいので、聞く側の方だけ変わってください。次は笑顔で相槌を打ちながらお話を聞いてください。はい。2分間でどうぞ。
はい、どうですか?話易いのはどちらでしたか?そうですね。怖い顔の人には話づらいですね。では、次のワークにうつります。
では、次に一枚ずつ白い紙を配ります。そして、話す側と書く側に分かれてください。
話す側の人だけ前のスライドをみてください。そしてスライドに映し出された図を相手につたえてください。まずは、描く人は無言で。聞こえたことをそのまま書いてください。
はい。そして、次に書いている人は「うんうん。」「それで?」と相槌をうちながら聞いて書いてください。
はいどうぞ。
はい。どうでしたか?相槌ちをうってもらったほうが、説明しやすく、この図に近いものが書けたのではないでしょうか。
これでわかることは、聞く側の姿勢で伝える側の「伝え方」が変わるということに気が付いてもらえたと思います。なので、わかりにくい説明をする相手だなと思ったときは、自分の聞く姿勢を振り返ってみてください。怖い顔をしていたり、無反応だったりしていませんか?
次に、事業所ごとに何人かで行くときに必要なチームワーク力を高めるワークをしてみましょう。
これは、演劇やダンスのワークショップでも使われている手法だそうです。
相手に支えてもらうことで、身体で信頼することができるようになります。
はい。倒れてきたお友達をしっかり支えてみてくださいね。
はい。では、前後交代してやってみましょう。
はい。それでは席にもどってください。
では今から、事業所ごとで話し合って自分たちのお世話になる事業所でしてはいけないことを考えてみてください。
そして、自分たちが考える喜ばれることってどんなことでしょう?考えてみてください。
はい。たくさんすばらしい意見がでましたね。
私語はしていませんか?Twitterなどで、今日は○○に職場体験にいった。などとつぶやいたりしてもいいでしょうか?ダメですね。
そうして、初めに話したように担当者のお名前を憶えて話しかけてください。
まず皆さんができることは、みなさんの意見でも出たように「笑顔」で接すること。
姿勢に気を付けて、挨拶はしっかりとすること。
あと、自分の勝手な判断で動かない事。これが必要かな?と思ったときは、「これをしましょうか?」と許可をとってください。
勝手な行動はNGです。
そして、何よりもこの職場体験でやることは、しっかりと働く人を観察することです。
そして、その人の「すごい」ところをしっかりみつけてください。
そして、すごいですね!という心からの言葉を、担当者の方に伝えられるといいですね。
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1コマ目はここで終了です。
休憩に入ります。休憩中に近くの生徒たちとお話しする、先生とお話しするということを積極的にやります。
もし、ご家庭で職場体験にいくお子さんがいらっしゃるときは、ご家庭でこのお話をするのもいいと思います。ご家族でワークなどをしても楽しめるかもしれません。
Part2につづく・・・